「痛み」について考える(2)
◆病位の痛み ①◆
病位とは病の発生部位の事です。痛みの部位と一致するとは限りません。
中医学では、痛みを治療する時は痛む場所だけを診るのではなく、痛みを引き起こしている病の部位や原因を探して、治療していきます。
病位は二つに大きく分けられます。
・臓腑の病による痛み
・気・血・津液による痛み
《臓腑の病による痛み》
1)肝の病による痛み
胆と表裏をなし、血を蔵し疏泄を主る。肝(胆)は脇肋の下にあり、肝経と胆経の経絡は頭部の両側、耳の周囲、下腹部、陰部を走行する。
・片頭痛・耳痛・脇肋痛・下腹部痛・外陰部の痛みが現れると肝に関連した病があると考えられる。
2)心の病による痛み
全ての臓腑を統括し、小腸と表裏をなし、血脉と神明を主る。心は胸の中にあり、心経と小腸経の経絡は内目角、顔面、胸部、肩甲、上肢の内側、中指、小指を走行する。
・内目角の痛み・顔面痛・胸痛・肩甲痛・上肢内側の痛みが現れると心に関連した病があると考えられる。
3)脾の病による痛み
後天の本で、胃と表裏をなし、生血・統血し、運化を主る。脾(胃)は上腹部にあり、脾経と胃経の経絡は前頭部、上歯部、舌、胃、鼠径部、下肢の前・内側を走行する。
・前頭部の痛み・上歯痛・舌痛・胃痛・鼠径部と下肢の前・内側の痛みが現れると脾に関連した病があると考えられる。
部位の痛み② に続く。
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