「痛み」について考える(1)
◆痛みの原因はいろいろ◆
中医学には、「不痛則痛、通則不痛」(通じざれば則ち痛み、通ずれば則ち痛まず)という考え方があり、気の流れがスムーズに流れていれば痛みは出ない。という意味です。
気の流れを滞らせてしまう原因はたくさん考えられます。
六淫(風・寒・暑・湿・燥・火)、七情(喜・怒・憂・思・悲・恐・驚)、食積、過労、瘀血、痰飲、外傷、虫積などが原因となり、臓腑や経絡の機能や気血の運行を阻害し、全身や局所に「痛み」を引き起こします。
その原因を探る為に、全体の雰囲気・脉・舌・お腹を診ていく訳です。どういう痛みなのか・痛む場所・痛む時間など、痛みについても聞いていきます。
痛みは複雑に絡み合っているので、根本の原因を探り、足りないものを補いつつ、原因に絡みついているものを取り除きながら、根本の原因を取り除いていくというプロセスになるので、気の状態が明確にわかる脉診が必須になってきます。
痛みの種類は大きく、外感疼痛・内傷疼痛・外傷疼痛・痰飲疼痛・瘀血疼痛に分けられ、更に細かく原因が分かれます。
【外感疼痛】…風邪・寒邪・湿邪・火熱邪・燥邪・疫毒邪気
【内傷疼痛】…過剰な七情・飲食の不摂生・労倦
【外傷疼痛】…打撲・捻挫・骨折・切り傷・凍傷・火傷など
【痰飲疼痛】…水液代謝障害で引き起こされる病的産物。どろどろな物を痰、さらさらな物を飲。
【瘀血疼痛】…血液の運行が円滑でなかったり、経脈から溢れ消散しない血液を瘀血。
「痛み」について考える(2) に続く。
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