中医学での蛇咬傷を考える
◆現在は迷わず抗毒素(血清)を使ってください(^^;)◆
現在は抗毒素(血清)が作られていますが、血清のなかった時代はただひたすら運の良さを願うしかありませんでした。
先日御紹介した本「続・毒蛇」の第二部は、『中医への挑戦』。
台湾でのフィールドワークと研究が書かれています。
私も中医学を勉強している身。興味を持って読みました。
中医学での蛇咬症は「灸」というのは聞いたことがありました。清代(乾隆帝時代)の医宗金鑑を見ると、
咬まれたらすぐ酢を飲む、そして患部を縄で縛って刺し、更にムササビの糞と鶏冠石を飲む。腫れが消え咬まれた口もふさがる。(私の意訳ですので、完璧な訳ではありません(^^;;)
う~ん(・・;)
これでは治らないよね(^^;)
これも清代の医宗金鑑より。
蛇・サソリ・ムカデ・クモの傷は、ニンニクの隔物灸をしろ。50~60壮すると効果大。
う~ん(・・;)
これも治らないよね(^^;)
「続・毒蛇」には(当時の)中医師は漢方薬を飲ませていたと書かれているけど、毒蛇咬傷の漢方ってなんだろ?
台湾だとアマガサヘビに咬まれたりヒャッポダとか。
燎原出版の「基礎中医学」に、
・麻痺が主体の神経毒(風毒)
・腫脹・激痛が主体の血液毒(火毒)
・両面をそなえた混合毒(風火毒)
と、ちょこっと記述がありますが、鍼灸・漢方治療よりは、やはり抗毒素を使った方が絶対にいいと思います。
以前、「中医の本では灸とあり、咬まれて処をお灸で焼いて、蛋白質である毒を中和する事は可能なんでしょうか?」
とヘビ研研究員の方に聞いたことがありました。
「血流良くなって、毒が回っちゃうんじゃない?」と(^^;) まあ、確かにそうだよね。
中医も西医も万能ではなく、得意分野がある。という事が結論です(^^)/
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