更年期の不眠(2) ~「更年期」を知って「幸年期」へ!(43)~
◆中医学で不眠を考える◆
更年期世代になると「眠れない」と訴える方が増えてきます。
一般的な不眠について書いた記事は、こちらを参考にしてください(^^)/
中医学では不眠の事を不寐と言います。他には、不得臥・不得眠・不能眠・失眠など。
中医大辞典では、
指以睡眠時経常不易入眠,或睡眠短浅易醒,甚至整夜不能入眠為主的病。と説明されています。
難経四十六難に、
四十六の難に曰く、老人は臥して寐ねず、少壮は寐ねて寤めざるものは何ぞや。然るなり、経に言う少壮は血気盛ん、肌肉滑かに気道通じ、栄衛の行、常を失わず、故に昼日は精く、夜は寤めず。老人は気血衰え、肌肉滑かならず、栄衛の道濇る。故に晝日は精きこと能わず、夜は寐ることを得ず。故に知らんぬ、老人は寐ることを得ざることを。とあります。
本間祥白著の「難経の研究」の解説には、
老人は少壮の人と反対に栄血衛気共に衰え不足し、肌肉も硬化して此処を循行する栄衛の道即ち経脉に流行す栄衛も円滑に流れず渋るので陽気が完全に盛にならず陰気が残り、夜と言えども陰気が完全に盛にならず陽気が残っているから昼は心身共に明晰をかき、夜は却ってよく眠れないのである。とあります。
不眠は、夜間に陽が陰に入らない為に心神が擾乱を受けて生じます。
心腎不交では、寝つきが悪くて心煩・潮熱・腰や膝がだるく無力など。
心脾両虚では、眠りが浅くてすぐ目が覚める・食べる量が少なくて倦怠感があるなど。
胆欝痰擾では、不眠で時に驚いて目を覚まし、眩暈・胸が苦しい・びくびくする・イライラ・口が苦い・悪心など。
胃の食滞があると、不眠で上腹部が苦しい・噯気(げっぷ)・舌苔が厚膩など。
更年期の不眠は、漢方薬やハーブティーを飲んでみるのも良いと思います。
私が地震のストレスで眠れない時は、加味帰脾湯を飲みます。
鍼灸治療をするとよく眠れるという方が多いので、鍼灸治療もおススメいたします(^^♪
気の流れを良くするために、適度な運動ももちろんオススメです。
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