患者さんの告別式
◆最後の御挨拶◆
今日は午後から患者さんの告別式です。
中学校の部活の送迎当番の日なので、参列は無理かな?と思っておりました。
必然なのか偶然なのかわかりませんが、送迎先の学校の直ぐ傍のセレモニーホールが告別式会場なので、参列できます。
最後にお会いできる不思議な御縁に感謝し、出会えた事に御礼を言いに行ってきたいと思います。
個人情報保護の観点から詳しくは書けませんが、少しだけ。
60代のその方はかなり難治性のガンでした。
御本人は「手術でガンは全て切除した。抗ガン剤も使わないで済んだ。」とおっしゃっていました。
脈を診ると、かなり酷い陰虚の状態で病邪が強い。
転移があるんじゃないかな?鍼灸治療をして陰虚が取れてこないのはおかしいな?抗ガン剤も使えない状態だったんじゃないかな?と思いながらの治療でした。
御本人は治して仕事をする気でいました。未来を見ていました。
でも、脈がおかしい。御家族が御本人に病状を隠している場合もあるので、病状には触れないようにしていました。
鍼灸治療には40分の道のりを自分で運転して来院されてました。「鍼灸をすると、ご飯が美味しく感じる、身体が少し楽。」とおっしゃっていました。
病院の定期検査で、肝臓に3カ所の転移が確認され、即入院。入院したら腹水が溜まり1週間で鬼籍に入られました。
御家族は御本人に病状を隠していたそうです。
私は、何かお力になれただろうか?
幸せな最期を迎えるお手伝いが出来ただろうか?
治療者側の自己満足になっていないだろうか?
患者さんの人生のターミナルに関わるたびに、深く考えさせられます。
鍼灸師として、もっともっといい治療が出来るよう、知識と技術を磨かなくては。
知っている人がなくなるのは、やはり悲しいです。
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