漢方薬としてのマムシ ②
◆本草綱目を見てみる◆
まだまだ引っ張るヘビネタ(^◇^;) 暫くお付き合いください(^^;)
前回の記事はこちら(^^)/
明代・李時珍の本草綱目の國譯(^^♪
…ちょっと無理して、古書ですが買っちゃいました(^◇^;)
本草綱目の鱗部を見ていきます(^^)/
1578年に完成したので、現代のどの生物の事を言っているのか、よくわからないところがあります。
和名はタイリクハブ。となっているので、中国大陸の南部から台湾、東南アジア周辺に生息するアオハブだと思います。
↑ タイワンアオハブ 画像は借り物です(^^;;
集解を読んでいくと、別のヘビの事を言っているのでは?という印象を受けます(・・;)
「鼻が反り、口が長く、身が短く、頭、尾が同じようなものだ」とあるのは、私は別のヘビを思い浮かべます。ヒャッポダ(五歩蛇)です。
蝮と虺は同じ種類なのか、別の種類なのか、いろいろな説が書かれています。
「多くのヘビの種類の中でこのヘビだけ胎生する。」とあり、アオハブは確か卵胎生だったはずだ。
中日大辞典を見ると、
「虺」は、伝説上の毒蛇。と書かれています。
明代の中国に生育する生き物の記載なので、そのまま日本のニホンマムシに当てはめられないので、消去法でいくと、やはり「アオハブ」なんでしょうね(・・;)
でも、中国には「タンビマムシ」もいるので、蝮蛇はタンビマムシであって欲しいと思ってしまいます(^^;)
「白花蛇」の記載。
これも「集解」を読むと悩んでしまいますが、
「諸蛇は鼻が下を向くが、この蛇だけは鼻が上を向き、背に方勝の花文がある。」
とあるので、ヒャッポダ(五歩蛇)でいいのでは?と思います。
↑ ヒャッポダ
最近、本草学を勉強していて思う事。
本草学は薬効で動植物・鉱物を分類するので、博物学のような厳密は種の区別は必要ない。と感じます。
同じような薬効があれば、同じ仲間。という考え方が本草学。
亜種や生えている地域など、細かく厳密に、薬効に関係なく区別していく考え方が博物学。
蝮は大型、虺は小型、しかも毒蛇で胎生と集解にあるので、蝮はアオハブ・虺はタンビマムシなのかな?と勝手に思っています。(タンビマムシは確認してませんが、ニホンマムシは卵胎生)
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