「物忘れ」と「更年期」(2)〜「更年期」を知って「幸年期」へ!(37)〜
◆脳は髓海たり◆
中医学の考え方では、
「腎」の主な機能は「精を蔵す」ことです。腎が蔵する精は「腎精」と言われ、生命の根で、腎精は「先天の精」と「後天の精」から構成されています。
「先天の精」は父母の腎精から受け継ぎ、成長・発育・生殖の最も基本的な物質的基礎として、生命活動の源となります。生殖に関しては「生殖の精」とも言われています。
「後天の精」は水穀の精微(食べ物の栄養やエネルギー)から作られた五臓六腑の精の余気により腎精に絶え間なく補充されるので、「水穀の精」とも呼ばれています。
「先天の精」と「後天の精」が相輸相生し合い密接に結合して「腎精」を構成しています。
腎精は「生命エネルギーを生み出す基礎物質」と言えるかもしれません。
「腎精」は骨格の生長や発育を促進し、骨髄・脳髄を滋生しています。
腎は精を蔵し、精は髓(脊髄と骨髄)を生じ、上は「脳」に通じて「脳を充養」し、四肢では骨格を滋生し、骨と髓は腎精に依存しています。髄が頭に集まって脳になると考えられているので、「脳は髄海たり」とも言われています。
腎精が充足していると、骨髄は滋養され脳髄は充盈(満ち溢れている状態)し、精力が充実して耳目は聡明で記憶も確かな状態でいられます。
更年期に入り、腎精が虚損し、
骨髄が充養されなくなると、骨がもろい・歯が動揺する・長く立っていられない・腰や膝が怠く無力・骨折しやすい、などの症状が出てきます。
脳髄が充盈されなくなると、記憶力の低下や物忘れ・眩暈・耳鳴などの症状が出てきます。
出来るだけ腎虚にならないような生活をしていきたいですね(^^♪
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